2021.01.15

数値規制ようやく決まる、業者の改善に向けて大きな一歩

ペットショップや繁殖業者など、いわゆる犬猫等販売業者への数値規制が、昨年12月25日に開かれた中央環境審議会動物愛護部会で大筋で承認されました。TOKYO ZEROキャンペーンではこれまで、「真に動物たちを守れる数値規制の実現」を求めて小泉進次郎環境大臣に要望書を提出するなど活動を続けてきましたが、この度承認された数値規制は、まだまだ課題が残されているとはいえ大きく踏み込んだ内容になりました。

主な規制としては、次の通りです。

 

【従業員1人あたりの上限飼育数】

●繁殖業者(繁殖目的の飼育):犬は15匹、猫は25匹

●ペットショップ(販売目的の飼育):犬は20匹、猫は30匹

【飼育施設の広さ】

●犬用運動スペース一体型ケージ(平飼いケージ):体長30センチの犬2匹を入れる場合、1・62平方メートル以上

●犬用運動スペース分離型ケージ(寝床のためのケージ):タテ(体長の2倍以上)×ヨコ(体長の1・5倍以上)×高さ(体高の2倍以上)

●猫用運動スペース一体型ケージ(平飼いケージ):体長30センチの猫2匹を入れる場合、床面積は0・54平方メートル以上で高さは1・2メートル以上とし、なかに棚を2段以上設置する

●猫用運動スペース分離型ケージ(寝床のためのケージ):タテ(体長の2倍以上)×ヨコ(体長の1・5倍以上)×高さ(体高の3倍以上)とし、なかに棚を1段以上設置する

【繁殖制限】

●犬猫ともにメスの交配年齢は原則6歳まで

●メス犬の生涯出産回数は6回まで

【そのほか(犬猫共通)】

●ケージについて、床材として金網の使用を禁止

●運動スペース一体型ケージにおいては、繁殖時には親子以外の個体の同居は禁止

●運動スペース分離型ケージにおいては、別に運動用のスペースを一定の面積確保し、そのスペースを常時利用可能な状態で維持する

●被毛に糞尿などが固着した状態、体表が毛玉で覆われた状態、爪が異常に伸びている状態のままの飼育の禁止

 

ほかにも多岐にわたる事項が、定められました。

詳しくは環境省がホームページ(https://www.env.go.jp/council/14animal/58_1.html)で公表している資料をご参照下さい。

昨年6月19日にTOKYO ZEROキャンペーンとして小泉環境大臣に要望書を提出した際、小泉環境大臣は「皆さんと共有している思いは、こういった劣悪な環境で動物を飼育しているような業者にレッドカードを出せる、その(ための)運用基準を(作るということ)。これを数値化できるものは数値化をする。必ずしも数値化がなじまないところについても、そこについても実効性のある形で定性的な形を作っていく。今日の皆さんの思いを少しでも反映されるよう努力をしていきたいと思いますので、ぜひ後押しをお願いしたいと思います」と答えてくれました。その言葉通り、今回大筋で承認されるに至った数値規制の内容は、犬猫等販売業者の飼育環境を確実に改善していけるであろう、大きく踏み込んだものになっています。一定の前進がみられたことを、歓迎したいと思います。

ただメス猫の出産回数や、帝王切開の上限回数は規定されませんでした。また、従業員1人あたりの飼育数をカウントする際、繁殖を引退した犬猫は繁殖業者のもとでそのまま飼育されていたとしても、含まれないことになりました。

そして改正動物愛護法では数値規制は、来年6月までに施行されることになっていたにもかかわらず、「従業員1人あたりの上限飼育数」についての規制は、ペット関連の業界団体や一部の繁殖業者らが「廃業に追い込まれる業者も出る」などとして強く反発していたことを受け、完全施行が3年先送りされることになってしまいました。「飼育施設の広さ」や「メスの交配年齢」に関する規制の施行も、1年先送りとなります。

また、犬猫意外の動物にかかわる数値規制については、来年度以降に検討が進むとみられています。

TOKYO ZEROキャンペーンの活動にご支援、ご賛同をいただいてきた皆さまにおかれましては今後、繁殖業者やペットショップの飼育環境がいかに改善していくか、また課題が残ったことでどんな問題が発生していくのか、注視していっていただきたく思います。どうぞよろしくお願い致します。


みんなで声をあげよう

131,489
が賛同しています

ネット署名はChange.orgを活用しています。ボタンをクリックすると当サイトを離れ、Change.orgに誘導します。

サポーター募集

あなたの助けが必要です
今すぐネット寄付